免疫抑制剤の相互作用
免疫抑制剤の相互作用
相互作用とは:
免疫抑制剤など、微妙な効き具合の差が重要な薬で治療中の方が、他の薬を内服・注射したり、特定の食べ物を摂取することで、その免疫抑制剤などの薬が効き過ぎたり、効きが弱くなることをいいます。
薬の効き具合は、通常その薬の血液中の濃度(血中濃度)で決まります。
免疫抑制剤においては:
血中濃度が高すぎると ー 感染症などの副作用を生じます
血中濃度が低すぎると ー 拒絶反応が起きる可能性があります
薬のたどる道
薬を内服すると:
1)小腸から「吸収」されます。このとき、小腸粘膜である程度「分解・代謝されます。
2)小腸を通過した薬剤が血液を介して全身に広がります。
3)更に肝臓で「分解・代謝」されます。
4)肝臓から「胆汁」中に排泄され、腸から便に排泄されます。
5)分解されずに腸に排泄された薬は一部再度腸から「吸収」されます。
6)腎臓から「尿中にも排泄」されます。
小腸粘膜や肝臓での「分解・代謝」
チトクロムP450という酵素があります。CYPと略します。
CYPにもいくつも種類があります。